ベトナム人が就職時に会社に求める3つの条件


人口が約 9,250万人の仏教大国ベトナム。日本と異なる歴史・文化・地理的背景を持つベトナムには多種多用な業種が存在する。もちろんその業種一つ一つに多数の企業が存在する。ベトナム人はその企業の中から、どのような基準で一つの企業を選ぶのか。今回はハノイ・ホーチミンのような都市部への企業に就職するベトナム人を例に見ていこう。

 

1.自分のレベルにあった給与

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20代の離職率が日本の約1.8倍になるベトナムでは、転職を繰り返しスキルアップとともに給与もアップさせていくというやり方が頻繁に行なわれている。

エンジニアの場合を例にあげる。情報系の大学を卒業した実務経験数年のエンジニアの場合、月給500USD以上が相場である。しかし、エンジニアが豊富なベトナムでも、日本語の会話能力があるエンジニアは少なく。当然給与も跳ね上がることは言うまでもない。

就職または転職時の面接で給与の確認を行い、その金額次第でベトナム人はその会社に就職を決めるかどうかが決まりやすい。言い換えれば、企業と就職希望者の両方の希望に叶う給与を提案できれば、ベトナム人を雇用することはさほど難しいことでなはい。

 

2.福利厚生や会社の制度

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テトと呼ばれる旧正月をご存知だろうか。現在、日本は1月1日を1年の始まりとして祝うが、ベトナムのお正月は毎年日程が変化する。今年 2016年は2月7日からお正月が始まり、約10日のテト休みという長期休暇が存在する。全従業員はこのテト休みの間に実家帰りをし、中には片道で1日以上かけて帰る人もいる。

このテト休みの前には、テトボーナスというベトナムならではの制度がある。そのボーナスは約1ヶ月分の給料というのが主流である。しかし、これは決まりではないので、この制度を行う会社もいれば、行わない会社も存在する。

他にも、日本では当たり前となっている福利厚生という考え方は、転職率の高いベトナムではまだ浸透しておらず、ベトナム人の従業員は福利厚生の整った企業に勤めることを望む傾向にある。ベトナム企業には忘年会や社員旅行を行う企業が多く、日本人と比較して陽気なベトナム人にとって、そのようなイベントの有無も入社先の企業の大きな魅力の一つとなっている。

 

3.家との距離

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ベトナムの家族構成は、主に2世帯住宅、または3世帯住宅である。夫婦のみ、または核家族での家族構成が進んでいる日本とは違い、自分の親は子が面倒を見るというような考えが根強い。そのため、他人の老人のお世話をする「介護」という考えも浸透していないという現状もある。

このような背景から、勤める会社と家、もしくは実家が近いというのはベトナム人にとって重要な就職先を決める要素の一つである。ベトナム人の雇用をこれから始める人にとって、他の東南アジアの国々と同じように家族とのつながりが強いベトナムにおいて、国民性を考慮した雇用の方法は必須ではないだろうか。