【ベトナム組織事例シリーズ】ニトリ・トレーディング・ベトナム様の取り組みについて


ベトナムで組織改善に取り組んでいる企業様の挑戦に迫る「組織事例」シリーズ。

今回は、日本人なら皆さんお世話になっているニトリ様。
マネージャーの山野辺様に、ベトナム組織運営における苦労や実現していきたい組織像について伺いました。

はじめに、NITORI TRADING VIETNAMについて教えてください

弊社は、約35名程度の組織で、約2年前から人数も増え、現在も手探りで様々な取り組みをしています。マネジメント側では1~5年後の組織イメージは共有しており、いかに計画に基づいて実行していくかです。

組織に対してどのような課題を感じているのかを教えていただけますか?

スタッフの育成面で言うと、社内でいかにジョブステップを用意していけるかが鍵で、その点にはかなり配慮しなければならないと考えています。

ベトナムは転職が多い国ですが、成長に応じて様々な経験を積む環境を提供することで、長く働きたいと思える会社にしていきたいと思っています。

実際に、現在チーフ職に就いている数名のスタッフは10年以上勤続している人間です。

これまで起きた社内の問題等ございますか?

世代/性別間でのマネジメントの違いは、ベトナムでも起きるなと感じました。以前ベトナム人のチーフ職のスタッフに若手のマネジメントを任せ過ぎたことがあり、8ヶ月で辞めてしまったことがありました。人が辞めることも少ないのですが、8ヶ月というのは当社の中では短く、今でも反省しています。

若手に仕事を任せる時に、その仕事の意味や将来像を見せた上できちんと伸ばしていくコーチングスキルを、チーフ職の人間に指導しきれていなかったことが原因です。

若手が自分でキャリアステップを描くことは難しく、そこはマネジメント側のサポートが必要でした。非常に優秀な若手だったので、今でも後悔しています。

人事評価で意識されていることはありますか?

他者比較ではなく、その人が一定の期間でどれだけ成長したかを見るようにしています。そのためには各人の状態を把握するための仕組みも不可欠です。「同僚の○○さんはこうだ」のようなコミュニケーションをすると問題が起きやすく、そのようなナイーブさには日本人以上に気を使っています。

評価制度は、元々日本で使っていたものを現地向けにカスタマイズしたものですが、評価する側の難しさを日々感じています。特に気をつけているのは、前回より悪い評価をするときは、相手が納得する相応の理由を用意することです。

半期に1回の人事評価で、いきなり評価を突きつけるのではなく、事前に問題がある部分を話し合い改善活動を促すようにしたうえで、その結果を反映させます。

ベトナム人は学ぶことに対してどん欲だと思いますが、何か社内で取り組みはしていますか?

以前からアメリカと日本への1週間の研修の機会はあり、それはポジティブに働いているようです。日本では店舗を見学してもらい、自分達が作っているものがどのように消費者に届いていくのかを実感してもらいます。基本的に社内の全員に店舗は見てもらいたいと考えており、来期も8名程度が行く予定です。

また、社内で週2回外部のお力を借りて日本語クラスも展開しています。ただ、これは正直まだ改善点が多いと思っています。相手のスキルとその先のキャリアプランの中で、それぞれが本気で、日本語を上達しようと思ってもらうこと、そして、努力の成果を客観的に確認することが課題です。

ただ、そんな中でも、本気でまじめにとりくんでくれるスタッフもいるので、今後は、勉強意欲の高いメンバーにしぼって、教育を集中させてきたいと考えています。

人材会社の使い方についても教えてください

多くの会社様とお付き合いさせて頂いていますが、各社の傾向を把握して、適切なフィードバックをさせて頂くことが大切だと思います。会社情報の理解は担当の方の力量と組織体制によって大きく異なり、成約の多い会社様とそうでない会社様を分けるポイントでもあると感じます。

応募時点である程度きちんとした情報とフォーマットで提案いただくようにしているので、最近では提案段階で大きく外れることは少なくなってきました。

また、弊社はニトリの子会社のひとつですが、別にベトナムには、ニトリファニチャーという会社もございます。今年VUNG TAUで、新工場を稼動しました。ワーカー層、スタッフ層ともに、まだまだ人材が不足しています。VIETCOI社さんも含め、この場を借りて、グループ会社の採用活動の一助になればと考えておりますので、関心をよせていただける方がおりましたら、ぜひ問い合わせていただきたいです。

最後に、これから更に改善していきたい点について教えてください

面接時のEQ(Emotional Intelligence Quotient、心の知能指数)の判断です。やはりここが高くないと、入社後の成長も見込めず、お互いに不幸になってしまいます。現在、例えば日本語人材であれば日本語学習期間に対するスキル向上度から、その人の学習能力を判断したりしています。

例えば、2年間日本に留学していたのに、単純な日常会話以外のスキルが低かったりすると、留学期間中にあまり努力をしていなかった人が多い傾向にあります。この点を正確に計れるツールの導入は検討しています。

終わりに

多くの企業が社員の離職率で頭を悩ます中、離職率が低く、組織も拡大されているニトリ様。社内のジョブステップの設計の大切さを改めて感じるインタビューでした。

山野辺様、ありがとうございました!