【職業別】ベトナム人の平均月収まとめ


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ベトナムに進出、またはすでに進出している採用担当者の皆さんにとって、ベトナム人にどの程度の給与を支払えばよいのかは頭を悩ますところですよね。

あまりにも市場平均よりも低く求人を出してしまえば応募はきませんし、高すぎても勤務後の活躍に応じて給与を上げづらくなり、離職に繋がってしまいます。ベトナムは20代の転職率が日本の2倍にも及ぶ国なので、より注意が必要です。

この問題を解決するためには、市場の平均価格を知り、先を見据えた金額で上手く交渉することが必要です。そのために今回はベトナム人の月収を職業別、そして職位別にご紹介してまいります。

ベトナム主要3都市の給与相場

給与

主要3都市の賃金上昇率

JETROが発表している投資コスト比較によると、各都市の法定最低賃金は下記の通りです。

ホーチミン:160USD/月
ハノイ:160USD/月
ダナン:142USD/月

2017年の月額最低上昇率の全地域平均は7.3%となりました。2017年の月額最低賃金の平均上昇率は過去10年間で最小となり、ここ数年続いてきた2桁以上の伸びからは落ち着いた形となります。

ハノイ・ホーチミンは経済都市であり、日本・アメリカ・韓国・欧米国などの外資系企業も多数オフィスを構えます。ゆえに優秀な人材確保のため給与の競争が起こりやすい状態です。ハノイ・ホーチミンでの生活費と物価はダナン等の他の都市よりも非常に高いことも1つの理由です。

賃金上昇に対する捉え方の違い

賃金上昇は日系企業にとってプラスと働くのか、それともマイナスになるのか。それは各立場によって異なります。
具体的には輸出加工型製造業が多い北部と、内需向け製造業の比率が一定程度を占める南部とでは異なります。

北部を中心とした輸出加工型の進出日系企業の場合はタイ等の他国と比較した際の競争力の低下を懸念しており、一方南部等の都市部の日系企業にとっては購買力向上による内需拡大を期待しています。

アジア各国と比較した平均月収

月収

日系企業の進出が増加しているASEAN地域ですが、労働力コストの上昇が課題として浮き彫りになっています。例えばインドネシアでは2013年に首都圏で最低賃金が4割引き上げられ、タイでも同じように4割上昇しました。その背景には、各国政府が最低賃金を大幅に引き上げている現状があります。

日系企業の進出先の中心として捉えられてきた「世界の工場、中国」では2000年代以降の急激な賃金上昇にや政治リスクを理由に、日系企業は生産拠点を他のアジア諸国に移してきました。同じ状況が他のアジア諸国でも起きはじめているのです。つまり、東南アジアに単に生産拠点を移転するだけではコストが大きくなる時代なのです。

安い労働力という目的だけで生産拠点を選ぶという軸から、現地の優秀な人材をいかに活用するかが重要なポイントになるのです。その際には単純な労働コストの比較だけではなく、現地でのインフラや、教育・習慣の違いなども十分に考慮しないと、思わぬコスト高につながる可能性もあるので注意が必要です。

職業別ベトナム人の平均月収

月収

-ITエンジニアの平均月収

ITエンジニアの場合はブリッジSEからメンバーレベルまでに大きな差があります。
ブリッジSEやリーダーレベルになるとITエンジニアが多いベトナムとはいえ通常の求人媒体ではなかなか採用ができません。それはベトナム人の平均年齢の低さやIT業界の未成熟さにも起因します。少ない機会を活かすためにも把握しておきましょう。

■ブリッジSE/経験5-8年/
給与額:月給1,500USD〜

多くの日系企業が求めるのがBSE。
日本語とプラグラマーとしての能力を併せ持つ人材を指し、
オフショアや開発拠点としてオフィスを持つ日系会社ならばどの会社も欲しがる人材です。

日本語能力はN2程度で、プログラマーとしての経験値は5年以上ないと、
BSEとは言えないかもしれません。

しかし、どちらの能力も中途半端なことが多いので注意が必要です。
仮に日本語が業務に通じるレベルでは無い場合、間にコミュニケーターをつけた方が
良いでしょう。(最近のオフショア会社やラボ系の会社ではこちらが主流です)

逆にプログラマーとしての能力が低いならば、
日本語が上手な人にプログラミングや開発マネジメントの基礎を
教えてBSEに育成していく方が現実的でしょう。

ただでさえ少ないBSE人材を多くの日系会社が取り合っている状態ですが、
今後は上記で述べた「日本語人材へのIT教育」が主流となるでしょう。
または、日本企業側が日本語条件を捨て、英語でコミュニケーションをするかです。

■チームリーダー/経験3-5年/
給与額:月給800USD〜

チームリーダークラスの求人ですと、Senior Developerとして
800-1500USD程度で募集をかけられることが多いです。
ただし、履歴書上はチームリーダーやマネージャーをしていたと明記されていても、
実態はただのプレイヤーなんてことも多々あります。
マネジメントの役割と言えば、プロジェクトの計画策定から日々の進捗管理、
ピープルマネジメントも業務範囲となります。
しかし日本と比べて、ベトナムではチームで仕事をするという感覚が薄く、
本当に高いレベルで上記の経験値を持っている人材は非常に少ない印象です。

開発の中心的人材として採用したつもりが、給与だけ高く
他のスタッフと同程度のパフォーマンスしか出せていないなんてことも起こります。
足し算ではなく、どうやってチームのパフォーマンスをかけ算に出来るかを思考できる人材を採用しましょう。

■チームメンバー/経験2-3年/
給与額:月給450USD〜

大学新卒レベルですとこの給与から始めることが多いです。
日本よりはインターンシップが盛んですので、多少の業務経験はある人材が多いです。
このレンジの人材の場合は、現時点のスキルよりもその後の成長ポテンシャルを軸に評価した方が良いでしょう。
その際には、大学での学習以外に日々どのくらいテクノロジーに時間を割いているかが鍵となります。
どの分野でも同じですが、本当に好きならば自然と自身の時間をその分野に費やしているはずです。
そのような人材は吸収力も自走力もあるので、その後の成長が見込めると判断できます。

新卒レベルからしっかりと優秀人材を確保でき、中長期的に雇用し続けられれば、
熾烈なIT人材獲得競争に巻き込まれることもないでしょう。

WEBデザイナーの平均月収

月収

ベトナムにはエンジニアと同じくWEBデザイナーの数も多く、
応募自体は多数集めることができるかと思います。
しかし、担当できる領域がグラフィックだけでコーディングは一切できない、
またはやりたくないというタイプも多く、スキルの幅によって給与も大きく変化します。

■グラフィックデザイナー
給与額:月給300-600USD
WEB、紙問わずデザインのみを担当する人材。
新卒であれば300USD程度で、グラフィックのみを任せるのであれば
経験者でも500-600USD程度が相場かと思います。

■WEBデザイナー
HYML/CSSまで担当でき、UIまで設計ができる人材であれば
500-800USD程度です。
この領域になるとスキルの小さな差よりも人柄や柔軟性を重視した方が
結果的に良いパフォーマンスをあげてくれるはずです。

Auto CADの平均月収

月収

CADエンジニアの場合は大学で学んだ学生も多く、応募数自体には困ることはないでしょう。
WEBエンジニアと比べても人材獲得競争が激しくもなく、比較的安定して勤務をしてくれる傾向にあります。
日本への実習生帰りの人材も多いため、日本語が話せるCADエンジニアも珍しくはありません。

■スタッフ/経験0-3年/
給与額:月給200-300USD

大卒レベルならばこの程度が相場です。
さらに外国語が話せると少し上乗せされる程度です。

■マネージャー/マネージャー経験0-3年
給与額:月給400-700USD

CADエンジニアとしての経験はもちろん、スタッフを管理し、
コミュニケーションの橋渡しになる存在であればこの程度の給与が多いです。
多くの日系企業はこのポジションに日本語を話せる人を置いており、
日系企業の文化を理解した右腕的な存在として重宝しています。

営業の平均月収

月収

営業スタッフの場合、基本給+インセンティブ形式が一般的です。
メンバークラスであれば、基本給は200-300USD程度で、インセンティブは
業態にもよりますが基本給と同額程度支給される場合もあります。
給与総額におけるインセンティブの比率が高いのが1つの特徴です。

営業職を希望する人材は市場にはたくさんおりますが、なかなか自社が求める
レベルの営業マンを採用することは困難です。
特にソリューション型の営業ですと、初めから出来る人材を求めるのは厳しく、
顧客の要望を吸い上げられるヒアリング力と倫理的思考の素養がある人材を育成していくしかありません。

日本語人材の平均月収

月収

■日本語スタッフ/経験0-2年/
給与額:月給400-500USD

日本語が話せるスタッフの場合、新卒ならば400-500USD程度が一般的で、
日本語レベルはN2-3が多いです。(それ以下ですと仕事には使えません)

ベトナムは新卒が仕事を探すのが容易ではなく、
ましてや日本語を活かした仕事となると難易度は上がります。
そのため、企業からしては採用自体はそれほど難しくありません。

仕事経験年数が増えたり、日本語資格がN1となると給与は上がります。
経験年数3年以上となると600USD〜1000USDまで幅広いです。

■日本語スタッフ/経験3年以上/
給与額:月給600-1000USD

総じて日本語スタッフを採用する場合は、候補者が何を求めているのか、
そして企業は何を提供できるのかをきちんと考えなければなりません。
同じ日本語を使う仕事でも、通訳をしたい候補者と翻訳をしたい
候補者ではまったく趣向が異なり、早期退職の原因になりがちです。

■N1合格者の場合
給与額:候補者によって幅がある

日本語学習者が多いとはいえN1合格者はまだ一握り。
ここでN1合格の必要性について議論はしませんが、
企業のN1に対する期待と評価は、N2のそれとは一線を画しています。
Viecoiが作成したN1合格者30名にとったアンケート資料を参考にしてください。
ベトナム人日本語N1合格者へのアンケート調査

工場ワーカーの平均月収

月収

かつて中国に集中していた製造拠点は人件費の高騰などを理由に今やベトナムに流れてきています。
ただし、もちろんベトナムの経済が発展していく過程で同じように人件費は高騰していくでしょう。
長く働き続けてもらうためにも、初期の金額設定は非常に重要です。

■工場勤務のワーカー
給与額:月給100~150USD

■大卒初任給
月給300USD~ ※日本語堪能、英語堪能:月給400USD~

■中途採用
日本語能力ビジネスレベルで社会人経験2年以上:月給600USD~
例1)総務・秘書:(日本語検定N1、日本留学経験、日系勤務5年、30歳) 月給800USD~
例2)生産管理マネージャー(英語ビジネス、日本語日常会話。ISO知識、経験7年、32歳) 月給1,500USD~

日本人採用の平均月収

月収

■現地採用:
給与額:月給1,000~5,000USD
例)営業職:(20代後半~30代前半、業務経験2~5年)月給1,200USD~2,000USD
例)IT プロジェクトマネージャー(30代、業務経験3年~10年)月給2,000USD~3,500USD
例)工場製造管理(40代~50代)2,000 USD ~ 4,000USD

日本では有名な大手企業でも、日本人採用にはとても困っています。
そもそも、海外で働きたい日本人の母数が少なく、更にはベトナムとなると母数自体が少ないのです。

専門性を問われるような仕事や経験年数が重要な仕事ならば特にですが、
営業職ですらマッチングがしにくいのが現状です。
日本人採用を支援する人材紹介会社はベトナムにも多数ありますが、
どこの会社から送られてくる履歴書も同じ人で、1年以上採用が出来ていないなんてこともざらです。
本社で採用し、出向という形でベトナムに送り込むのがベストだと感じています。

給与交渉について

月収

ベトナム進出の際に頭を悩ますのが給与交渉。進出当初は相場観がわからないこともさることながら、日本とベトナムの労働に対する考え方の違いから生じる給与交渉の違いにも対応していかなければなりません。

GrossとNETの認識の違い

Grossとは「額面」のことで、Netとは「手取り」のことです。日本ではあまり意識しませんが、ベトナムではとても大切なキーワードです。現在被雇用者は基本給を元に算出された10.5%の個人負担の義務が生じます。しかし、ここの認識が雇用者、被雇用者の間で相互にできていない場合、入社後の給与明細を見て「手取りが少ない」または「社会保険料が少ない」などと受け取られてしまうことも多々あります。必ず面接時にはGrossとNETの給与を提示しましょう。さらには、USDではなくVNDで提示することをおすすめします。USDの場合、各人によってレートの認識の違いがあり、これもまたトラブルの元となります。

将来の昇給を見越した給与提示によるトラブル

「1年頑張ればあなたの希望給与を出せるようにします」
希望給与にオファー給与が届かない場合、このようなオファーをする企業も多いのですが、あまり効果的とは言えません。まずベトナムでは賃金上昇が平均7.3%あり、言ってしまえば自然と給与は上がります。さらに、流動性の高いベトナム転職市場では、転職すれば100-200USD高いオファーを貰えるなんてことは日常茶飯事です。初めの給与交渉時に少しでも候補者側に不満の種を蒔いてしまうと、後々苦労することになります。

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今回はベトナム人の月収を職業別、そして職位別にご紹介してまいりました。
ベトナムビジネスの成功を左右するのは、いかに中心となれる人材を採用できるか否かです。そして、採用した後も長く貢献してくれる人材を選ぶことです。企業側と求職者側の両面を知るためには、初めは人材会社の力を借りて学習していくのがおすすめです。

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