2017年のベトナム人採用市場を表す7つのトレンド


2018年が始まりました。

近年注目を集めるベトナム市場に、
2017年も多くの日系企業が進出をし、
日越の関係性はさらに加速しております。

ビジネスにおいて人の問題は付き物です。
賃金上昇率などのマクロなデータや情報は
web上で手に入る昨今ですが、実際にベトナム労働市場を
肌で感じながら得た情報や感覚を知る機会は少ないでしょう。

今回は、ベトナムにて人材紹介業を展開している身として
感じている、ベトナム人材マーケットの変化についてご紹介します。

当社は紹介事業を開始をして2年程度ですが
日系企業様だけでも300社様以上とお付き合いをさせて頂いておりますので、
多面的に日々マーケット情報を取り入れている立場にあると思いますので、
少しはお役に立てる情報となれば幸いです。

1.人材紹介会社の数が増加。一方で、、、

新規参入した人材紹介会社が増えました。
主に4つのパターンです
・日本への送り出しを目的に設立
・日本の中小人材会社がベトナムに進出
・他業種展開企業が人材紹介ライセンスを取得
・ベトナム現地の人材会社でサラリーマンをしていた日本人が独立

企業様には沢山営業電話が飛んでると予想しますので、
印象としてはレッドオーション化して人材会社も大変だなあという印象をお持ちかと思います。
ただ実際は、組織的に人材紹介業をしている会社は一握りです。
月間の成約件数が10名以下の紹介会社が多く、他のメイン事業を持ちながら
紹介業のライセンスも持っているという位置づけで展開しています。
ゆえに、実際のご紹介の場面で競合する会社様は片手程度しかなく、
他の業種と比べてもそこまで激化しているという感覚は今のところ持っていません。

2.今後の人材紹介会社は特化型が増える

ここ3年は引き続き新規参入は増加傾向にあると予想します。
一方で上記でお伝えしたような閉鎖状態の会社も増えるでしょう。
また、特化型が増えます。業界ではブティック型と呼びますが、
総合型の人材会社の後に特化型が生まれていくのは日本でも同じため
ある意味自然な流れと言えます。
一方で、特化と謳っていながらも特化したからこそ出せる
価値を発揮出来ているかは見極めが必要です。
特化する以上はCVR(コンバージョンレート、顧客獲得率)が
倍以上は出ていないと成功とは言えませんし、
そのためにはマーケティングの発明も必要です。
ゆえに、”なんちゃって特化型”が増えるでしょう。

3.新卒層への採用ターゲットのシフトが進む

新卒人材へのポテンシャル採用へシフトが進んでいます。
以前は中途採用で経験のある人材を採用することが多く、
新卒人材にとっては仕事が探しづらい状況にありました。
ただ近年は、中途採用市場の競争の激化により良い候補者を採用出来ないこと、
そしてそもそも中途の人材と新卒人材に給与の差の大きさほど
能力に差がないことに気づかれた企業様が増えたことが要因です。
色のついていない真白な若手人材を採用し、育成していき、
その中で数名が幹部に上げていく方針です。
ゆえに、企業側は候補者のポテンシャルを見抜く力量が求められます。

4.企業の採用力をいかに高められるか

紹介会社の役割の変化の必要性を感じています。
紹介会社のゴールはマッチングになりがちのため、
試用期間さえ突破してくれればその後活躍しているかどうかは
あまり関係がないといった感覚も実際あると思います。
ただ、人材会社として目指すべきゴールはマッチングではなく、
その後いかにその候補者が活躍し、会社に利益をもたらすかです。
ゆえにゴールの設定地点の違いによって、人材会社が打ち出す施策も変わってきます。
とにかくマッチングに集中し規模を拡大させていくのも1つのやり方ですが、
一方で点ではなく線としてサポートしていくのも1つのやり方です。

日本でも企業の採用力をいかに高めるかという
方向性にシフトしており、ベトナムも同じ状況に差し掛かっていると感じています。
企業側がいかに自分達で採用を完結させるためのサポートをしていくのか、
さらには入社後のパフォーマンスを高めていくためのサポートが出来るのかがポイントです。
当社でもそのようなサポートを開始しており、こちら事例です。
【ベトナム採用チーム育成サポート事例】AMITIE SPORTS CLUB VIETNAM様

5.売り手市場は続く

高い給与だけでは惹き付けられない時代となっています。
既に日系会社というブランドは崩壊しており、
給与につられて来た人材はまた給与で他社に転職していきます。
良い人材ほど交渉力を持つようになり、
「雇ってやる」という姿勢では良い人材に巡り会うことは難しいでしょう。
採用に成功している企業ほど、自社がその候補者のキャリア形成において
どのような貢献が出来るのかを1人ずつ考え、きちんと伝えています。
給与等の外発的動機形成ではなく、やりがい等の内発的動機形成のための
環境や制度、キャリアパスを用意します。
ゆえに、入社時のギャップも無く、早期離職も少なくなります。

6.採用が上手く行っている企業とそうでない企業に如実に差が出る

上記でお伝えした通り、採用成功企業は入社前から入社後まで
きちんとデザインしています。
さらに、採用成功している会社は人材紹介会社の使い方が上手いです。
各人材会社の特徴を押さえ、それぞれのパフォーマンスを最大化させるための
コミュニケーションを担当営業マンとしています。
具体的に言えば、きちんとJob Descriptionを伝えたり、面談のフィードバックをきちんと
することで紹介会社側の理解度を高めていく等です。
それによって、人材会社内でのその企業の優先度が高まり、
良い人材がいれば積極的に紹介をするようになります。
一方で、人材紹介会社の使い方がまだ不慣れ、または雑な会社様は
今後採用に苦戦することになります。

7.日本マーケットの魅力は低下

法改正でコンビニの店員や介護も実習生枠に加わる等、
日本で働くポジションは実習生枠を中心に増加傾向にあります。
当社では実習生枠での就労支援はやっておらず、今後もやりませんが、
実習生帰りのベトナム人の方の就職支援はさせて頂いております。
3年間日本にいたとはいえ、その期間の過ごし方で日本語力にも大きな差が出ます。
ベトナム国内で日本語を学んだ人も沢山おり、ゆえに”3年間日本で働いて
日本語を習得した”という経験だけでは転職マーケットにおいてあまり特異性がなく、
仕事を探すのが大変な状況にあります。

また、近年需要が伸びているのがITエンジニアの採用です。
慢性的なITエンジニア不足が叫ばれる中、日本語が話せる
ベトナム人ITエンジニアを採用されたい企業様からのお問い合わせは非常に増えました。
そして、そのマーケットを狙って多くの日系企業がビジネスを立ち上げようとしました。
しかし、なかなか上手くいかないのが現状です。
まず、受入企業側が求める日本語能力が高過ぎるため、該当する人材の総数自体が少ないこと。
さらに、月18-22万程度でN2以上の優秀なエンジニアを採用しようと
しますが、給与が低すぎて全く見向きもされない状態です。
そのレベルの人材ならば、ベトナム国内で同額程度の給与をもらっているからです。
ゆえに優秀なベトナム人エンジニアは英語圏かつ給与の高いシンガポールやオーストラリアを選びます。

終わりに

以上、2017年のベトナム人採用を表す7つのトレンドを
お伝えいたしました。

紹介会社ですので人材採用のお悩みはもちろんですが、
逆に紹介会社を使わずに内製していきたい企業様への
サポートもしておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。